申し込むと定期的に自宅に届き、冷凍庫で保存が可能な冷凍宅配弁当。おうち時間の増加で市場が拡大し2023年には約520億円を記録。支持を集めているのは若い世代であるメーカーでは利用者の6割が10～30代、さらに約8割が単身または2人世帯。冷凍宅配弁当業アキには大手食品メーカーなども参入していて様々なメニューが販売されている。あるメーカーでは注文数に応じた定額料金サブスクスタイルで1食あたり約600円～700円となっている。
冷凍宅配弁当の秘密を探るため尼崎にあるメーカーを訪問。このメーカーでは常時約70種類のメニューを販売しており、ことし6月には累計販売数が9000万食を突破した。平均毎週3品のペースで新メニューに入れ替えており開発現場はいつも大忙し。弁当は和食などそれぞれのジャンルのプロでシェフに作ってもらっている。大変な面として弁当は糖質30g以下、塩分2.5以下と決めるなど各メーカー事で独自の栄養価を基準に開発している。さらに冷凍してパサパサになりやすい揚げ物では水分量の多い野菜を一緒に盛り付けるなどの工夫を行っている。そして特に苦労したのは鮭を使用したアヒージョで油をカチカチに凍らせるのが難しく冷凍と相性が最悪だった。そこでマッシュポテトにオイルを吸わせる作戦でアヒージョの再現と冷凍化に成功した。訪問した工場では1日あたり約13万食が製造されている。また料理だけではなく容器も水分や油に強い特別な紙製のものを使用している。