23歳にして主演映画がカンヌ国際映画祭で受賞。今、最も注目される実力派女優の河合優実が大切にしている言葉は「希望は常に他人との係わりの中に在る」。村上龍氏の小説『KYOKO』の中で出会った言葉だという。『KYOKO』は村上氏が監督・原作・脚本を務めた1996年公開の映画「KYOKO」のノベライズ本として出版。「自分が良い状態ではない時に人に会わなくなっちゃったり閉じこもってしまうことの方が多いのでそういう時に思い出す。1人の時間は必要だが、孤独は自分を追い詰めてしまう。人との関わりは人間の希望になっていると感じている。役を演じる際、その人の人間関係を紐解くためのキーワードとなっている。物語を順に追って解釈するとき、頭に出てくる言葉となっている」と話した。人との関わりが人生に希望を与えてくれる。それは共演した”大先輩女優”の演技に対する真摯な姿勢からも実感したという。「倍賞千恵子さんはすごく心に残っている。何十年と演技を続けているのに、ずっとピュアな心を持ち続けている。撮影でエキストラが演技する場面をじっと見て、終わった時に拍手をして、「私もああいうふうにお芝居をしたいわ」と仰ったことがあって、こんな心持ちを持つ大御所の女優さんがいるのだと驚き、すごく「こういう人になりたいな」と思ったし、撮影が終わる時もハグをしてくれて「あなたなら大丈夫よ」と言われたのがすごくうれしかった」と明かした。今後については「やったことがないことは基本的に何でもやってみたい。今まで学生役が多かったので、また違う人生のステージにいる人をやってみたい」と話した。