ハマスによるイスラエルへの襲撃後、国際児童図書評議会は「外交的解決に向け、力を尽くし、悲惨な戦争を終わらせるよう」と呼びかけた。また、即時停戦、人質の解放を求める呼びかけに賛同。かつて、女性ジャーナリストのイェラ・レップマンが20カ国の子どもの本の展覧会を催し、優れた物語、絵がどれだけ子どもの力になるのか実感したとされる。その後、国際児童図書評議会が設立され、80の国と地域に支部がある。戦争、政情不安などで困難な状況にある子どもたちを本を通じて支援していて、日本も東日本大震災の際に支援を受けた。翻訳者でもある宇野和美氏は優れた子どもの本が持つ力として、「深い喜びを与える、他者への共感力の醸成、想像力・考える力を育む」を挙げる。2024年、日本支部である日本国際児童図書評議会が設立から50周年を迎える。「物語をつばさに想像を力に、あらたなはじまりへ」というキャッチコピーが記されたポスターがつくられ、国内外に配布される。宇野氏は国際児童図書評議会、日本国際児童図書評議会の活動に1人でも多くの人が関心を持つことに期待していた。