絵画は本当に贋作なのか?絵の所有者を辿っていくと、ヴェルナー・イェーガースという名があった。この人物と関係していたのがヴォルフガング・ベルトラッキ氏。過去に14の贋作で10億円以上だまし取ったとして懲役6年の判決を受けた人物。今はスイスに住んでいるその人物を訪ねた。今はアトリエで自分の作品を描いているという。疑惑の作品について訪ねると、1990年頃に自分が描いたと認めた。それが事実であっても販売から10年以上が経ち時効をむかえている。金のためにやったことは否定しない、恍惚感がたまらなかった、すべての人が本物だと感激するのを楽しんだという。ベルトラッキ氏は贋作の手口を話し出した。ハインリヒ・カンペンドンクの作品の中には戦争の混乱で行方不明となった空白があった。ベルトラッキ氏は彼の作風などを事細かく研究し、描かれた事実はあるものまだ発見されていない作品を狙ったという。使った絵の具は20世紀前半に流通していたものを蚤の市で探し出したという。カンペンドンクになりきって「少女と白鳥」を描いたという。