「ハッジ」は世界中のイスラム教徒がサウジアラビア西部のメッカにある聖地を訪れる年に1度の大巡礼で、巡礼者たちは昼夜を問わず数日かけてメッカとその周辺を歩く。ことしは今月14日から19日までメッカの気温が50度を超える猛暑の中で行われ、世界各地から集まった180万人が参加していた。これまでに熱中症などにより多くの巡礼者が亡くなったと伝えられていたが、サウジアラビアのジャラジェル保健相が地元テレビに電話出演し「1301人が熱中症などで死亡した」と発表した。ジャラジェル保健相は「亡くなった人の8割以上が大巡礼に必要なビザを取得しておらず、猛暑の中宿泊施設や移動手段などを適切に利用しなかったことが死亡につながった」と説明している。