現職の死去に伴い空席となっていたベトナムの最高指導者の人事について、ベトナム共産党はきょう序列2位のトーラム国家主席を選出したと発表した。ベトナムの最高指導者の共産党書記長に新たに選出されたトーラム氏はベトナム北部出身の67歳。一貫して公安畑でキャリアを積み、2016年に公安相、ことし5月には序列2位の国家主席に就任していた。ベトナムでは先月、2011年から10年以上書記長を務めていたグエンフーチョン共産党書記長が死去しトップ不在の状態が続いていた。ベトナムは中国と南シナ海の領有権を巡って対立する中、去年9月には米国のバイデン大統領、12月には中国の習近平国家主席が相次いで訪れた。米中両国をはじめ各国の関心がベトナムに注がれる中、後継のトップ人事と今後の外交方針に関心が集まっていた。トーラム書記長はきょうの就任会見でNHKの質問に答え、全方位外交を継続していく方針を強調した。