イスラム組織ハマスの最高幹部が先月、訪問先のイランで殺害されイランなどが報復を宣言する中、イスラエルの救急当局は報復によって多数のけが人が出る事態を想定し備えを進めている。イスラエル中部のラムラにあるこの施設ではミサイル攻撃などに備え、地下3階に設けられた指令室に報復が行われた場合、直ちに駆けつける職員を待機させているという。また、全土に配備している370台の車両に加えて7日は通常の2倍以上にあたるおよそ700台の車両をいつでも出動できるようスタンバイさせていた。救急当局では去年10月にハマスとの戦闘が始まって以来、救急車など500台の車両を新たに購入し体制を強化してきたという。救急当局の担当者は「ヒズボラやイランからの攻撃を懸念していて、高い警戒レベルで備えている」と話していた。このほか輸血用の血液を準備している部署ではおよそ1万回分を用意しているほか、さらに1日で5000回分を新たに確保できる体制を整えている。