パレスチナを国家承認する国は約160か国に増えている。25日の国連総会でパレスチナのアッバス議長が演説を行ったが、これは事前に収録したビデオだった。その理由はトランプ政権がパレスチナ自治区の当局者へのビザ発給を拒否したため。アッバス議長のビデオ演説を認めるかの採決でもアメリカなど5か国は反対したが、日本など145か国は賛成したことで実現した。アメリカのニュースサイト「アクシオス」は、アッバス議長が国連総会の演説で「独立」を宣言することをトランプ政権が阻もうとしたと報じている。9日にイスラエルはカタールの首都・ドーハでハマスの指導部を狙った空爆を実施した。ロイター通信は、イスラエルが停戦と人質解放交渉を進めようとしていたトランプ大統領に不意打ちを食らわせたと報じていて、トランプ大統領は「あらゆる面で非常に不満だ」と不快感を露わにしている。さらにイギリスやフランスがパレスチナ国家承認を決定したことを受けて、イスラエルの極右政党のスモトリッチ財務相は、ヨルダン川西岸の8割を併合する案を発表している。それに対しトランプ大統領は記者団に対して、「イスラエルがヨルダン川西岸を併合することは許さない」と語っていて、アラブ諸国首脳からも危惧する声が伝わっていたという。日経新聞によるとトランプ大統領の「許さない」という発言は中東和平構想実現に向け、アラブ諸国の首脳への配慮があったとみられる。こうした中、ホワイトハウスでトランプ大統領とネタニヤフ首相の会談が行われる。朝日新聞によると27日、現地メディア・タイムズオブイスラエルは、この会談でトランプ大統領がガザでの停戦に向けた計画をネタニヤフ首相に提示するとみられると報じたという。ジャーナリスト・増田ユリヤは「29日に話し合いが行われたとしても、なかなかうまくはいかないんじゃないかとみています。それでは困ると思っています。人の命をどう考えるのかと、国連の総会でも代表たちが示したわけですから、そういったところも考慮してほしいとトランプ大統領には期待したい部分はある」、戦略コンサルタント・日本工業大学大学院技術経営研究科教授・田中道昭は「160か国以上がパレスチナを国家承認したということは、イスラエルにノーを突きつけたということ。当然アメリカは認めていないがトランプ大統領は影響を受けていて、その結果としてトランプ大統領がイスラエルがヨルダン川西岸を併合することは許さないという発言につながったと思う。トランプ大統領は国連が機能不全であると発言したが、抜本的にやり直さなければならないのが国連の状況ではあると思う。先週マイクロソフトがイスラエル政府に提供していたITサービスの1部を停止したというニュースが伝わってきた。非常に画期的な行為ですね」と述べた。
