北村一輝はわたせせいぞうのアトリエを訪ねた。そこには壁にこれまで生み出されたキャラクターたちのラフ画が。今でも同じポーズなどを描く時の参考にしているという。近年わたせさんは一枚イラストを中心に創作をしている。現在は毎年発表しているカレンダーに使う絵を製作している。アシスタントがその絵に細かく色付けしていく。どの作品をみても色鮮やかなロングショットの風景の中に僕と彼女の風景が丁寧に描かかれる。4ページのハートカクテルも最後の1コマが勝負の絵だった。ハートカクテルは最後の一コマに描かれたシーンに向けてストーリーを紡いできた。今わたせさんは1枚の絵で4ページ分の絵を描いている。それが可能になったのはデジタル技術の進歩。また江口寿史はわたせせいぞうのイラストはエバーグリーンを意識していると答えた。