6月下旬、ハーバード大学に取材に訪れた。もの言えぬ空気が漂い緊張感に包まれていた。マーク・ワイスコフ教授は人間の歯の分析から認知症の発症メカニズムを調べる研究などに取り組んできた。しかし助成金打ち切りの知らせが届いたという。ワイスコフ教授は2億円以上の助成金を失うことになった。帰国を迫られる研究者もいる。研究資金の確保に奔走する研究者もいる。内田舞さんは子供のうつ病などを脳の画像をもとに分析・原因を探る研究に取り組んでいる。6月、新たな研究計画を作成し国の助成金を申請したが、承認の見通しはたっていない。内田さんは「民間の寄付者に研究資金の援助依頼をしている。