米国みずほ証券・兼松さんは「いまは関税政策に対する警戒感が根強く、トランプ大統領による一言によって相場が大きく動く場面もみられる。今週に入ってから相場全体が落ち着きを取り戻しつつあるが、目先はやや値動きが読みづらい。このタイミングでは中長期的な視点から割安感があり将来性のある銘柄に投資することが重要。今注目しているのはアメリカの高齢化が追い風となる銘柄。アメリカでは現在、人口の約7.5%が75歳以上の高齢者とされているが、米国みずほ証券ではこれが2030年までに約10%まで高まると予想している。その中で75歳以上の国民による個人消費は現在の水準から約80%増、金額にして約7,000億ドルほどに拡大すると見込んでおり、そこに投資のチャンスが有ると考えている。個別ではバイオ医薬品の『バイオジェン』。高齢化が進む中で認知症・パーキンソン病の患者が増加するとみられ、これらの治療薬を手掛ける『バイオジェン』の業績に貢献するとみている。他にはフードデリバリーの『ドアダッシュ』やホームセンター大手『ホーム・デポ』なども業績の伸びが期待される。米国みずほ証券の調査では65歳以上のインターネット普及率は2024年に90%にまで上昇した。高齢者の中にもオンラインで買い物をすることに抵抗がない人が増えることでフードデリバリー市場も拡大していくとみている。また、ホームセンターについても高齢層は持ち家の方がお炒め、住宅にまつわる需要が期待される。国勢調査によると、アメリカでは家の老朽化が進んでおり、リノベーションに向けた需要が高まる可能性がある他、日曜大工やガーデニングの買い物が増えることで業績の追い風になることが期待される」と話した。