国際親善のため国賓として英国を公式訪問された両陛下。歓迎式典のあと天皇陛下はチャールズ国王と、皇后さまはカミラ王妃と同じ馬車に乗って首都ロンドンの中心部をパレードされた。夜にはバッキンガム宮殿で国王夫妻主催の晩さん会に臨まれた。行事の様子は宮内庁だけでなく英国王室もインスタグラムで発信。投稿された動画には「天皇皇后両陛下はとても魅力的。キラキラしてる!」「日英の関係がより親密になってほしい」といった反応が。滞在の最終日、天皇皇后両陛下が訪ねられたのは思い出の地、かつてお二人が学んだオックスフォード大学。23歳の秋から2年間留学されていた天皇陛下。身の回りのことを全て自分でする暮らしは初めてのことばかりだった。天皇陛下が留学中の体験をつづられた著書がある。本には「とあるディスコに入ろうとして、入口で差し止められてしまった。理由を聞くと、ティーシャツやジーンズではその晩は入れない由である」との一節が。友人たちと交流を重ね、日本では経験できないような自由な時間も楽しんだことが紹介されている。留学で、その後の人生に大きな影響を及ぼす経験をされた。著書は去年30年ぶりに復刊された。今回の英国訪問もあって注目されているという。担当者は「客から天皇陛下に親しみを感じたとか、何事にも好奇心をもち真摯に取り組まれる姿に感銘を受けたという声が多い」と話した。本を開いてすぐのページにある扉絵を描いたのは、天皇陛下と30年以上親交がある画家の藪野健さん。留学中の思い出話を数多く聞いたという藪野さん。そのきっかけは、藪野さんがオックスフォードで描いた絵を見せたことだった。天皇陛下がよく訪ねられたという古書店の絵。天皇陛下は本を探しに通っていたという。イギリスで定番のビールも話題になった。藪野さんが扉絵に描いたのは天皇陛下が留学されていたマートンコレッジ。そこには3人の姿がある。愛子さまもご一緒にと願って描いたとのこと。念願だった、お二人でのオックスフォード訪問。天皇陛下が学ばれたマートンコレッジでは、当時暮らした寮の部屋も訪ねられたという。両陛下はきょう夕方、帰国された。