埼玉県内で内科・精神科医として働く児玉奥博さん。幼い頃中国にいた経験があり中国語が堪能。この日は中国残留邦人だったという男性の家に訪問診療に赴く。児玉さんと一緒に活動する上條さんは自治体から残留邦人の支援を依頼されている。111月、奥さんを亡くしひとり暮らしになっている男性の家を訪ねる。26年前来日したという男性は日本語はほとんど出来ないが、問題なく通院しているという。男性の血圧は230、薬は持っているが処方通り飲めているのかわからず、複数の病院から同じ薬をもらっていた。児玉さんは男性に薬の管理を自分が行うことを提案。しかし男性はそれを断った。男性は妻の母が中国残留邦人だったことから来日した。その後男性は妻と暮らしていたが、昨年奥さんは他界。そこから考えがまとまらなくなったと話す。そして児玉さんの訪問を嫌がっている様子だった。
児玉さんが中国語を使った訪問診療を始めたのは勤務医時代に中国人の患者に対して、十分な受け入れができなかったことがきっかけだった。中国語の訪問診療をしたいという児玉さん、一緒に活動する上條さんのお父さんもまた中国残留邦人だったという。再び男性のもとを訪ねる児玉さんと上條さん。この日は孫2人も一緒に立ち会ってくれた。薬を飲んでいるか心配する児玉さん、お孫さんと話を進めるが本人には何もわからなかったという。次第に男性は児玉さんの訪問を拒むようになり「死んだほうがマシ」とまで話した。ただ児玉さんは彼がしっかりと生きたいと考えているはずだとした。診療を始めて2カ月、孫からは主治医を任せたいと言われた。しかし男性は頑なに拒否する。児玉さんは自分の意図することと相手が考えていることが噛み合わないことに「悔しさを感じる」と気持ちを吐露した。
2週間後、児玉さんは男性の家を訪ね「妻のもとに行きたいんだ」という彼に自分の気持ちを伝える。その結果必要なサービスを受けるための手続きを始めた。さらには薬の飲み方も改善されつつあった。児玉さんは一生懸命やって、信じてもらえるだけで患者さんは良くなっていくと信じているという。
児玉さんが中国語を使った訪問診療を始めたのは勤務医時代に中国人の患者に対して、十分な受け入れができなかったことがきっかけだった。中国語の訪問診療をしたいという児玉さん、一緒に活動する上條さんのお父さんもまた中国残留邦人だったという。再び男性のもとを訪ねる児玉さんと上條さん。この日は孫2人も一緒に立ち会ってくれた。薬を飲んでいるか心配する児玉さん、お孫さんと話を進めるが本人には何もわからなかったという。次第に男性は児玉さんの訪問を拒むようになり「死んだほうがマシ」とまで話した。ただ児玉さんは彼がしっかりと生きたいと考えているはずだとした。診療を始めて2カ月、孫からは主治医を任せたいと言われた。しかし男性は頑なに拒否する。児玉さんは自分の意図することと相手が考えていることが噛み合わないことに「悔しさを感じる」と気持ちを吐露した。
2週間後、児玉さんは男性の家を訪ね「妻のもとに行きたいんだ」という彼に自分の気持ちを伝える。その結果必要なサービスを受けるための手続きを始めた。さらには薬の飲み方も改善されつつあった。児玉さんは一生懸命やって、信じてもらえるだけで患者さんは良くなっていくと信じているという。