日本でも栄養価が特別に高いとして人気のフルーツ“アサイー”。その収穫の現場を訪ねると、世界的なブームの光と影が見えてきた。健康にいいと、15年ほど前から世界中でブームとなり、需要が急増。一方で、いま、一部の収穫現場では、大きな問題が指摘されている。南米ブラジルのアマゾン。世界のアサイーのおよそ9割が生産されている。20メートルを超える木の上になっている実を収穫するのが子供たち。口にナイフをくわえたまま、命綱もつけず木の上に。体重の軽い子どもの働き手が重宝されている。しかし落下事故が多発。こうした環境が、子どもを危険な作業にあたらせる「児童労働」だとして、問題視されている。一方、ブームの影響で値段は10年前のおよそ6倍まで高騰。地域の人々の生活水準が格段に上がったのも事実。ガブリエルくんは11歳から収穫を手伝い16歳の今も行っている。ガブリエルくんの父は、息子には多くのことを学んで、自分の道を切り開いてほしいという。自治体は家業の手伝いだけが仕事ではないと教えているとのこと。
