パリ五輪の開幕まで、きょうで50日。レスリング女子53キロ級・藤波朱理選手。公式戦では133連勝中。初出場での金メダルが期待される20歳は、けがをばねにさらなる強さを手に入れようとしている。藤波選手は「必ず金メダル」と語った。勝ち続けること約6年間。強さは、去年の世界選手権でも群を抜いていた。決勝でも1ポイントも与えずに圧倒して金メダルを獲得。初めての五輪の切符も手にし、4歳のころから指導を受ける父・俊一さんと喜びを分かち合った。ことし3月、練習中に左ひじを脱臼。全治3か月と診断された。手術を受けたあとはマットに上がれず、焦りや不安が募ったという。そのときにふと見返したのが、幼いころの自分の姿。先月から実戦練習を再開。男子選手を相手にトレーニングを重ねた。今月の代表合宿では、より力強い姿を見せた。けがをした左ひじだけでぶら下がる場面も。順調な回復ぶりと強化の手応えを強く実感。けがを乗り越えて臨む初めてのオリンピック。特別な舞台に向けて、藤波選手が今抱く思いは「16年間の集大成」。リハビリ中に母親と作った決勝までのカウントダウンを紹介。