パリ五輪開幕まで2週間を切っているが、いまだ課題が山積。中でも、バリアフリー対応の遅れが指摘されていて、特に地下鉄の整備状況は深刻。5月にフランス南部・マルセイユに到着した五輪の聖火が26日の開会式を前に14日、パリの中心部に到着。シャンゼリゼ通りの沿道には聖火ランナーをひと目見ようと多くの市民が詰めかけた。この日はフランスの革命記念日。パリでの第一走者はサッカー元フランス代表で五輪代表チームのティエリ・アンリ監督が務める。トーチは平等、水、平和のパリ大会の3つのシンボルを表現していて、炎を生み出す燃焼部は愛知県のメーカーが担当。セーヌ川で行われる開会式の聖火台は未公開となっている。チケット販売数が史上最多となる860万枚に達するなど、多くの観光客が訪れるパリ五輪。パラリンピックも含めた大会期間中は、障害を持つ人35万人がフランス・パリ市内に滞在し、1日当たり約5000人の車椅子利用者が会場を訪れる見通し。課題となっているのが進まないバリアフリー環境の整備。シャンゼリゼ通りから凱旋門に行くには地下道を通る必要があるがエレベーターはない。周りは道路で囲まれているため歩いていくには地下道を経由する必要があるがエレベーターが設置されていない。ストックを持って階段を上る人や子どもを抱きかかえながらベビーカーを運ぶ人の姿も。この地下道だけでなくパリの街は石畳や段差が多く車椅子などの移動が非常に困難。こうしたバリアフリー化の遅れが顕著なのが地下鉄の駅。