柔道女子52キロ級・阿部詩は2回戦で敗退。優勢に試合を進めながらも、まさかの結末。泣き崩れる姿に会場から起きたのは「ウタコール」。パリ大会の公式Xは「偉大なチャンピオンは決して死なない。時にはつまずくこともあるけれど必ず立ち上がる。私達はあなたの事を思っています、阿部詩。」とエールを送った。思いを託された兄・一二三は圧倒的な強さで勝ち上がると、切れ味抜群の大外刈で準決勝を制し、連覇に王手をかけた。日本時間の今日未明に行われた決勝戦。兄を信じる妹もスタンドで見守る。試合開始から約2分30秒、オリンピック連覇の偉業達成。幼い頃から磨いていた袖釣り込み腰で再び頂点に立った。勝利の瞬間、スタンドの妹の目には喜びの涙が。「妹の分まで兄が頑張る」という強い思いでつかみ取った金メダルだった。