パリパラリンピックと同じ会場・スタッド・ローラン・ギャロスで行われる全仏オープン・車いすテニス男子シングルス決勝に、前回大会覇者の小田凱人が出場。決勝の相手は、4大大会で5回優勝している“強敵”G・フェルナンデス。開幕まで80日となったパリパラリンピック本番を見据えた戦いを前に、小田凱人は自身の名前の由来となっている凱旋門で勝利を誓う。試合は、序盤から小田凱人が攻める。車いすテニスは2バウンドまでの返球が可能だが、あえて1バウンドで打ち返す速いプレーで得点する小田凱人は、攻めのスタイルで第1セットを奪って連覇へ王手をかける。小田凱人は、第2セットでも序盤から前に出る攻撃的プレーで相手を圧倒。最後まで前に出た小田凱人は相手に主導権を渡さず、全仏オープンを連覇。4大大会で4度目の優勝を果たした。試合結果は、小田凱人2−0Gフェルナンデス。先月のZIP!の取材で小田凱人は、今後の夢について「僕の夢が大きくあったとしたら、グランドスラムという枠で、そこだけで盛り上がっている。パラリンピックの舞台に、まだ行けていない。まだ半分が白紙の状態」と話していた。小田凱人はパラリンピックでの夢の達成に向けて、同じ会場で価値ある勝利をつかんだ。パリパラリンピックでは、初出場で初の金メダルを狙う。風間俊介は「最高にかっこよかったです。前に出るのはチェアーワークがクイックで、そこから打つモーションに入るのが本当に速くできる選手じゃないと無理だと思う。小田選手の強さ、秘密、すべてが詰まっている試合だった」とコメント。