フランスで議会下院にあたる国民議会総選挙の決選投票が行われ、出口調査によると、左派連合が最大勢力となり、躍進が予想されていた極右政党・国民連合は第3勢力にとどまる見通し。フランスの調査会社によると最新の議席予想数は、左派連合・新人民戦線・180~215議席、マクロン大統領率いる与党連合・150~180議席、極右連合・国民連合120~150議席。国民連合は失速した形。フランスのメディアによると、選挙後について国民連合と左派連合の一部を排除した形での大連立案などが浮上している。ただ、財政規律を重視する与党連合と積極的な財政支出を主張する左派連合の溝が深く、フランス政治の混乱が予想される。さらに1回目の投票後にパリ市内では選挙結果に不満を持つ市民の暴動が起き、今回警察官およそ3万人が配備されて警戒に当たっているが、左派連合の想定外の躍進に一部はデモを取りやめて歓喜の集会と化している。政治の混乱は治安の悪化にも結びつくため今月末から始まるパリオリンピックへの影響が警戒されている。