2024年7月8日放送 5:45 - 7:05 テレビ東京

モーサテ
【アメリカ労働市場の変曲点】

出演者
矢内雄一郎 片渕茜 平出真有 中原みなみ 谷栄一郎 村松一之 齋藤恒彦 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
経済情報

株価と為替の値動きを伝えた。FRBによる早期の利下げ期待が高まり10年債利回りが低下しハイテク株中心に買いが広がりナスダックは4営業日、S&P500は3営業日連続でそれぞれ最高値を更新した。

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速報 フランス総選挙 左派連合が最大勢力 極右失速

フランスで議会下院にあたる国民議会総選挙の決選投票が行われ、出口調査によると、左派連合が最大勢力となり、躍進が予想されていた極右政党・国民連合は第3勢力にとどまる見通し。今回の選挙戦では577議席を各党が争っているがフランスの調査会社によると最新の獲得議席予想数は、左派連合・新人民戦線が180~215議席、マクロン大統領率いる与党連合が150~180議席、極右連合・国民連合が120~150議席としており、国民連合は失速した形となる。失速の背景には1回目の投票で、国民連合が圧勝したことを受け、多くの選挙区で与党連合と左派連合が候補者を一本化し、極右包囲網を展開。国民連合・バルデラ党首は、出口調査の結果に「マクロン大統領とアタル首相が“極左連合”とともに行った恥さらしな同盟と危険な選挙協定でフランス国民は再建のための政治を奪われた」などと述べ、悔しさをにじませている。ただ、マクロン大統領とともに政権運営を担ってきたアタル首相は辞意を表明するなど、政治の混乱は避けられそうにない。日本時間きょう午前中には大勢が判明する見通し。

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雇用者数 伸び減速

アメリカの6月非農業部門雇用者数は、前月比20万6000人増加し、伸びが減速。ただ市場の予想はわずかに上回っている。平均時給は前月から0.3%上昇。1年前からは3.9%上昇し、いずれも前月から減速。失業率は4.1%と前の月から悪化。

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アメリカ
国連 アマゾンに情報提供要請

EU(ヨーロッパ連合)・ヨーロッパ委員会は、アマゾンドットコムに対し、利用者の興味や関心に基づき商品を薦める推奨システムに関する情報提供を求めた。偽情報や違法、有害な商品の排除を巨大IT企業に義務付けるDSA(デジタルサービス法)に基づく要請で、アマゾンは期限の26日までに回答しなければ、制裁金を科される可能性がある。

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アメリカ 専門家インタビュー 2024年下半期の株式相場は

S&P500は先週、連日で最高値を更新し、2024年下半期は好調なスタートを切っている。11月に大統領選挙を控える中、年末までの株価はどう推移するのか。CFRA・サムストーバル氏は「上半期の株式市場は、全般的に非常に好調だった。歴史的に見ると上半期好調だった場合、特に大統領選の年は、下半期も好調となる。リスクとして懸念されるのは、株価があまりにも急ピッチで上昇したこと。S&P500の12カ月先予想PER(株価収益率)は、過去20年平均より30%以上も高い。今年の力強い上昇の反動で、年内5%以上の下落が起きる可能性がある」と述べた。専門家はテクノロジー分野への楽観的な見方がリスクになる可能性があるとしつつも、引き続きこの分野がけん引役になると予想。CFRA・サムストーバル氏は「テクノロジー分野が短期的に下落に転じる可能性はあるが、2024年後半から2025年にかけても引き続き相場のけん引役になるとみている。半導体株では、エヌビディアだけでなく、マーベル・テクノロジーも注目だ、ほかにもテクノロジー分野で“五つ星”としている銘柄がいくつかある。セールスフォース、サービスナウ、クラウドストライク・ホールディングスだ」と述べた。

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村松さん 注目ニュース フランス下院選 左派が最大勢力へ/谷さん 注目ニュース アメリカ雇用統計 利下げ観測後押し

フランスで国民議会選挙の決選投票が行われ、意外な結果になったことについて和キャピタル・村松一之さんは「逆に混乱を招く可能性がある。6月の欧州議会選挙、フランスの第1回目選挙は極右政党が台頭したが、あれが民意をあらわしている。しかし下院の2回目の選挙は極右を包囲網にするため、政治的にテクニカルに抑え込んだ面がある。これは国民からすると不満が高まる。マーケットが心配していたのは極右政党が財政支出をばらまく、拡大だが、左派連合がどのくらい力を持つかによるが、左派も短期的なばらまき政策を要求しており、経済政策では、脱原発を訴えている。フランスの電源構成は65%が原子力発電所。これを風力などに変えていくと大変な混乱になる。マーケットは政治的にも経済的にも少し混乱が強まるのでは」などとコメント。6月のアメリカの雇用統計の結果について。大和証券・谷栄一郎さんは「冷却が急速に進んできていると感じる。米国の労働市場が転換点に差し掛かっていることは明らか。ヘッドラインは市場予想を少し上回る形だが、同時に発表された前月、前々月の改定で11.1万人も下方修正されている。こんなに下方改定されると見え方が違う」、「より注目なのが失業率で4.1%。前月4%からさらに上がる形になった。Fed(連邦準備制度)は、6月FOMC(連邦公開市場委員会)の時点で、今年は4%、来年は4.2%に悪化するとしていた。すでに4.1%で冷却が早い」などとコメント。

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きょうのマーケット
為替

為替の値動きを伝えた。

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きょうの為替は

両備システムズ・鈴木恭輔が電話で解説。ドル/円予想レンジ:160.20円~161.30円。先週末のアメリカ雇用統計を背景にしたアメリカの金利低下によって、ドルの上値が重くなっている。今週11日発表のCPI(消費者物価指数)までは様子見で方向感が出にくい展開になると予想。注目ポイント:円キャリートレードの運用効率。運用効率は、とったリスクに対するリターンの大きさ。どのくらい効率よく運用できているかを測る指標「シャープレシオ」=リターン÷リスク。円キャリートレードの場合=(外国金利−円金利)÷為替のボラティリティー。FRB(連邦準備制度理事会)がハイヤーフォーロンガーのスタンスを取る中では実現に時間を要するため、内外金利差が縮小するシナリオで、円キャリートレード巻き戻しによる円高への転換を視野に入れるよりも、注意すべきはリスク=為替のボラティリティー上昇。ドル円の予想変動率は急速に上昇。3月以降は円キャリートレードの運用効率は低下傾向。投機勢が円キャリートレードを解消する動きは11月の米国大統領選挙前のタイミング、日銀が9月の会合で追加利上げの可能性がある事を考えると10月には解消する方向に転換する可能性は視野に入れるべき。ドル円は年内150円割れも射程圏内に入ってくる。

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10年国債

10年国債の値を伝えた。

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株式先物

株式先物の値を伝えた。

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大阪取引所日経225先物取引
きょうの株は

和キャピタル・村松一之さんがスタジオで解説。日経平均予想レンジ:4万650円〜4万1100円。日米株とも好調を維持。先週まで日経平均は大きく上昇、今週は今日と10日に日経ETF(上場投資信託)の分配金ねん出のための解約が1兆円以上あると言われている。マーケットは織り込んでいるが当日は下落することが多い。引け間際は要注意。注目ポイント:アメリカ金利環境から見た有望セクター。米国予算局が最新の財政状態を発表。今年の財政赤字は2兆ドル規模に拡大する見込み。大統領選に伴う両候補の経済政策は含まれていない。バイデン大統領とトランプ前大統領の経済政策を比較すると、バイデン氏は富裕層や企業への増税を検討、トランプ氏は2017年に導入したトランプ減税を継続する。税収減を補うために外国製品に一律10%、など普遍的基本関税の導入を検討している。アメリカの財政状況が悪化すると、米国債のタームプレミアムが上昇するが、無秩序に上昇するリスクは低い。長期金利は高止まりしやすい環境になっていく。政策が経済に影響を与えるまでタイムラグがある。トランプ前大統領が勝利した場合、FRB(連邦準備制度理事会)に対し利下げ圧力の方が強まるのでは。逆イールドの解消が起こると米国金融セクターには大きなサポート要因。共和党勝利の場合、金融規制緩和、M&A促進の効果もあり銀行セクターにはプラス。逆イールドの解消そのものが米国経済に幅広く恩恵を与える可能性もある。

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(ニュース)
石丸氏・蓮舫氏ら破る 東京都知事に小池氏3選

任期満了に伴う東京都知事選挙が投開票され、現職・小池百合子氏が3回目の当選を果たした。小池氏は「全身全霊で対応していきたい」と語った。小池氏は71歳で、ニュースキャスターなどを経て政界入りし、環境大臣や防衛大臣を歴任。2016年の都知事選で初当選し、これまで2期、計8年、知事を務めた。今回の選挙では子育て世帯の家賃負担軽減や無痛分娩への助成制度新設などを公約に掲げた。石丸伸二氏は「全力を尽くせた」と語った。得票数で2番手となった前広島県安芸高田市長・石丸氏は、主要政党の支援を受けずSNSでの積極的な発信を通じ、無党派層の支持を広げた。都知事選には、前参議院議員・蓮舫氏など過去最多の56人が立候補した。

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イラン次期大統領表明 核合意再建へ路線転換

イランの大統領選挙で勝利した改革派・ペゼシュキアン次期大統領は6日、支持者を前に「交流と対話の道を歩む」などと演説し、イランが核開発を制限し、欧米が制裁を解除する「核合意」再建の公約を守る意向を示した。再建協議が停滞し、経済低迷の要因となっていたライシ政権の保守強硬路線からの転換を強調した形。ただ最高指導者・ハメネイ師は、ライシ政権の路線継続を勧める意志を示している。

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アリー・ハーメネイーマスウード・ペゼシュキヤーン
今週の予定
谷さん 注目の予定 アメリカ6月CPI 油断は禁物?/村松さん 注目のニュース 東京都知事選 小池氏が3選

谷さんは「木曜日は米国CPIが発表されますが、これ次第ではどっちの方向にマーケットが動いてもおかしくないですね。モメンタムでみるとかなり悪化、インフレ再燃するのではとの恐れが出てます。だいぶマーケットが楽観しているのも事実で、モメンタムの方にも注目したいです」、村松さんは「小池都知事が3回目の当選、このこと自体はサプライズではなかったです。同時に行われた東京都議会の補欠選挙で自民党は4つ取りたかったが2つしか取れなかったですね。自民党自体に対する逆風が確認された。秋に自民党総裁選があるので色々な政治的な動きが加速していくのではないでしょうか」などと話した。

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天気予報

全国の天気予報と週間天気予報を伝えた。

モーサテサーベイ
今週末の日経平均予想/今週末のドル円予想/TOPIX 2024年度末までにどの水準まで達するか?/モーサテ景気先行指数

番組にレギュラー出演する専門家が経済の先行きを独自の分析で予想するコーナー。調査は7月5日~7日、インターネット経由で実施し、34人から回答を得た。日経平均株価の7月12日(金)の終値の予想。中央値は41,000円と先週末の終値から100円ほど高い水準。中央値を200円上回る41,200円と見込む岩井コスモ証券・林卓郎さんは「アメリカの利下げへの意識や内外の政治イベントを通過した安心感から、世界的な株高機運が継続する」とした上で、「日経平均は短期的な過熱を警戒するものの41,000円台を固める」と述べている。中央値を400円下回る40,600円を見込む倒壊東京インテリジェンス・ラボの仙石さんは「今週は主要なETFが決算を迎えることから、投資家の分配金を捻出するための売りで上値の重い展開になる」と予想。

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仙石誠岩井コスモ証券東海東京インテリジェンス・ラボ林卓郎

ドル円相場の今週末の終値予想について。中央値は160円ちょうど。160.50円を予想しているあおぞら銀行・諸我さんは「アメリカの景気減速による金利低下に加え、投機筋のポジション調整でドル円の上値は徐々に重くなる」とみている。この他、サーベイでは先週史上最高値をつけたTOPIXが2024年度末までにどの程度の水準に達するか聞いた。3,000台が最も多く4割以上の人が回答している。3,000台を見込む三井住友DSアセットマネジメント・市川さんは「企業業績予想の上方修正と資本効率改善に向けた取り組みの開示が進む他、実質賃金の前年比伸び率のプラス転換が確認されることで、日本経済と日本株の再評価の動きが強まる」と予想している。番組レギュラー陣の予想から景気先行きを算出する「モーサテ景気先行指数」。3か月先の日本の景気を占う指数は23.5と3週連続改善した。アメリカは2週連続の悪化。ヨーロッパ・中国は改善している。

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プロの眼
アメリカ 労働市場の変曲点

きょうのテーマは「アメリカ労働市場の変曲点」。谷さんは「最近の米国市場では求人率の低下・失業率の上昇・失業保険給付申請件数の増加などFRBが望む労働市場の冷却が進展してきている。この状況に関し、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁が6月24日に変曲点に近づきつつあるという見方を話した。具体的にはベヴァリッジ曲線の変曲点が近づいてきていると指摘した。これはすごく良い話しで、求人が多いとインフレが上がる。求人が下がるとインフレが冷えることを示している。一方、失業者は増えていないので、景気は良いままでインフレが増える=ソフトランディングの道を歩み始めたことを示している。求人率の低下がちょうどいいところで止まるかどうかがポイント。利下げの検討を本気でしていかないといけないというのは明らかだが、いつ始めるのかが難しいところ。FOMCの6月の議事要旨を見てみると、『労働市場は依然として堅調だが、欠員と失業の比率はパンデミック前の水準に戻っており、労働市場の状況がさらに冷え込むと懐古ペースが早まるリスクが有る』としている。失業者が一気に増えるリスクが有るとは気づいており、利下げに関しては『しないといけない』という意識は見える。ただ、最近の株式市場の活況などをみていると、いま利下げするとインフレが再燃するんじゃないか?という恐れがある。一方でECBは『完全にインフレ沈静化を待つと遅すぎる』として6月に動いた。(アメリカの利下げは)怪しいかなと思う。今後利下げがどうなるかについてはデイリーさんのお言葉では3つのシナリオがあるとしている。1つはインフレ鈍化が予想以上に緩慢で経済も予想以上によく、長い期間5.5%を維持するシナリオ。2つ目はインフレが急低下もしくは労働市場が予想以上に軟化し、失業率が一気に上がって慌ててFedが政策金利を急激に下げるシナリオ。3つ目がマーケットがいま決め打ちしているソフトランディングシナリオで、インフレが徐々に低下して労働市場のリバランスが緩やかなものになり、時間をかけてゆっくり利下げするというもの。マーケットはソフトランディングシナリオを決め打ちしているんですが、デイリーさんは3つどれも可能性があると言っている。私はFedのトラウマに少し注目したいと思っている。インフレを甘く見て高インフレを招いてしまったという入口の経緯があるので、ここでインフレを楽観して早めの利下げはやっぱり難しいと思う。慎重になりすぎて、インフレを警戒しすぎて利下げが遅れ、労働市場に亀裂が走ってその後慌てて利下げする=ハードランディングシナリオの可能性は相応にあると思っている」などと話した。

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