パリ五輪・レスリング女子53キロ級で藤波朱理選手が金メダルを獲得した。藤波選手がレスリングを始めたのは4歳の時。ずっとそばで指導してきたのは父の俊一さん。俊一さんは娘のために早期退職してコーチ業に専念し、藤波選手の大学進学を機に上京。二人暮らしをしながら藤波選手を支えた。藤波選手は去年の世界選手権で優勝して連勝記録を133まで伸ばした矢先、練習中に左肘を脱臼し、五輪まで5か月となる中で手術を決断。藤波選手は俊一さんに対し、「必ず強くなって復帰します」とメッセージを送っていた。そして迎えたパリオリンピック。藤波選手としては手術後初の実戦だったが、1回戦から相手を圧倒し続け、最終的には連勝記録を137まで伸ばして優勝した。決勝後に藤波選手は「父がいなかったらここにはいない。一番感謝したい存在です」などと話した。