イランで第二次世界大戦の行方を決めるテヘラン会談が行われた。会議にはウィンストン・チャーチルやフランクリン・ルーズベルト、ヨシフ・スターリンらが出席したという。そしてアメリカから多くの若者がイギリスに送られてドイツへの決戦に備えた。ただドイツも連合国軍のフランス上陸に備えて準備をしていた。
1944年の6月6日に作戦決行の日を迎えた。作戦決行の場所はノルマンディー地方の砂浜が選ばれた。上陸作戦では特にオマハビーチでの犠牲が多かったという。中にはアメリカ・ベッドフォード出身の双子のレイとロイがおり、ロイがその当時のことを回想する証言が残っており紹介された。ロイは助かったが、兄のレイは亡くなったという。
また連合国軍と一緒に映画監督のジョージ・スティーブンスも上陸したという。ジョージ・スティーブンスは当時貴重だったカラーフィルムを持ち込んで最前線を記録した。そこで上陸にあたっての爆撃でフランスの民間人3万5000人が死亡したと伝えた。ドイツとしては戦争を終結させるタイミングだったが、ヒトラーは危機感を持っておらず、愛人のエヴァ・ブラウンの妹の結婚を祝うパーティーに参加していた。そこでヒトラーを暗殺して戦争終結を目指す作戦が行われた。ただ暗殺計画は失敗に終わった。この件で反ヒトラー勢力は壊滅し、戦争終結の可能性はなくなった。
パリはまだドイツ軍の占領下にあったが、連合国軍のノルマンディー上陸でパリ市民も立ち上がり、一斉にドイツ軍を攻撃した。そして連合国軍も合流して、7日間でパリのドイツ軍は降伏した。
ベルリンでは本土防衛のための国民突撃隊が結成されていた。この頃になるとヒトラーに代わってゲッペルスが総力戦を鼓舞した。それでも人々はヒトラーを信じ続けたという。そんなヒトラーは晩年はパーキンソン病を患っていたとみられるという。そして生前最後のヒトラーの映像が紹介された。1945年4月16日にソ連軍がベルリンへ攻撃を開始した。ヒトラーは4月30日に地下壕で自殺したという。
ドイツは降伏してヨーロッパの戦争は終結した。ドイツの降伏後にナチの残虐行為の数々が明らかになっていった。ヒトラーのまいた憎悪の種は敗戦と同時にドイツ人への報復として逆流した。1946年1月にウクライナのキーウではナチ関係者が公開処刑された。80年経過した今でも世界から戦火は消えていない。