ノルマを達成するために自腹で商品を買い取る「自爆営業」は、法律上の規制が明確ではなく放置されている事例も多いとされている。厚生労働省は、自爆営業はパワハラに該当する場合もあるとして、「指針」に明記する方針で、企業に未然に防止を促す狙いがある。郵便局での年賀はがきの販売ノルマを発端に社会的な関心が高まっていた。規制改革推進会議の資料によると、小売店で売れ残った恵方巻きやケーキの購入を求められる慣習や、アパレル店で店員が、制服として新しい服を購入することなどが挙げられている。優越的な関係を背景とした言動、業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの、労働者の就業環境が害されるもの、この3要件を満たすとパワハラに該当するとも盛り込む。田中道昭教授は「クリスマスケーキの売れ残りは店員が買うという悪しき慣習があった。パワハラどころか犯罪だと思う」などコメント。