大リーグの菊池雄星投手は33歳を迎えた今シーズン、32試合に登板し、9勝をマーク。自己最多の206奪三振を記録するなど進化を遂げている。成長し続ける背景に何があるのか聞いた。今月、菊池投手の姿はふるさと岩手にあった。作ったのは、シーズンオフに菊池投手がトレーニングで使う施設。さらに地域の人たちにも集ってもらいたいと工夫を凝らしている。菊池投手は「楽しいことをしたいだけ」と語った。最もこだわったのが、自身が米国で使っている最先端の機器をそろえたこと。菊池投手が進化を続けるために欠かせないもの。マウンドの周りに置かれた8台のカメラでピッチングを撮影。これを基に3Dデータが作られ、骨格の動きや腕を振るスピードなどが分かる。ボールの回転数を確認できる装置など複数の機器を組み合わせて分析することで、強化すべきポイントを知ることができる。菊池雄星投手は、大リーグ移籍後、科学的なデータを重視することで進化を続けてきた。今シーズンは自己最速に並ぶ159キロをマーク。大事な場面で三振を取れるようになり、シーズン途中に加入したアストロズでは、主力投手として地区優勝に貢献。菊池投手は「色んな取り組みが実を結びつつある。まだまだフォームや体力的な面も伸びしろがると思っている。50歳までやりたい」と語った。作った施設は自分自身のためだけではなくて、ふるさとの子どもたちに正しいトレーニングをする大切さを知ってもらいたいという思いも込められている。来月からは子どもたちを対象にした野球スクールも始まる予定。