「明るいところから暗くなると一瞬なにも見えなくなるのは明るい場所と暗い場所では働く細胞が違うから」について、東京科学大学の大野京子教授が解説。目の奥には網膜という薄い膜があり、そこには1億個以上の細胞がある。その細胞で光の情報を取り入れ、脳が形や色を認識することで人間は物を見ることができている。網膜にある1億個以上の細胞は、かんたい細胞とすいたい細胞の2種類に分かれる。暗い所でメインに働くのが「かんたい細胞」、明るい所でメインに働くのが「すいたい細胞」。その切り替えは網膜がその場所の明るさによって判断している。明るい所から暗い所になった時、すいたい細胞からかんたい細胞に切り替わるが、これには少し時間がかかる。つまり、暗くなった瞬間はすいたい細胞がまだメインで働いているため、一瞬なにも見えなくなるという。