ラーメンチェーンの「幸楽苑」では、安さが売りのチャーハンにアメリカ・カリフォルニア米を使用している。国産米の高騰を受け去年輸入米に切り替え、年間約600トンを仕入れている。他にも牛角や吉野家などが一部の店舗で輸入米の使用を始め、イオンでも今月からカリフォルニア米を販売している。その輸入米をめぐって小泉農水大臣は、政府が関税ゼロで輸入するミニマムアクセス米の入札を3カ月前倒しして実施すると発表した。通常企業が外国からコメを輸入する場合1キロあたり341円の関税がかかるが、国はミニマムアクセス米として関税ゼロで年間約77万トンを輸入している。そのうち3万トンの入札がきょう実施され、約8万2000トン分の申し込みがあった。農水省が発表した最新のコメの平均価格は5キロあたり3835円で前の週より211円安くなったが、依然として高い水準が続いている。アメリカは日本市場での販売拡大を狙っている。コメの一大産地であるカリフォルニア州・サクラメントバレーでは、広大な田んぼで飛行機を導入し生産を効率化していた。農家のエリック・ララビーさんは12人の親族経営で広大な農地を管理し、年間1万3000トンのコメを生産している。地元のスーパーではカルローズ米が5kg約1600円と、日本の銘柄米の半額以下で販売されている。地元の農家からコメを仕入れて販売する精米業者には、日本の大手企業や中小企業から問い合わせが寄せられているという。