政治家の発言を映像に文字をのせて編集する政治系切り抜き動画。その選挙や政治への影響力は無視できなくなってきているといわれている。今月16日の千葉県知事選挙では、演説会場でJカメラを回すユーチューバーの姿も見られた。一部の政治家のYouTubeでも切り抜きが認められているほか、昨年の衆院選の期間中に再生された選挙関連の動画の再生回数約2億7000万回のうち政治系切り抜き動画が約3割を占めていた。取材を受けたユーチューバー(30代)はおととし会社を辞め、切り抜き動画を本業にして毎日16時間ほど動画制作をしているという。一方で、ネットでは切り抜き動画のバイトも募集されていた。東京大学の鳥海不二夫教授は「アテンションを集めることによって動画の再生回数を増やすことが動画配信者にとってのメリットなのは社会的にはデメリットになっている」と話した。また鳥海教授はフィルターバブルを認識したうえで、動画サイトと向き合う必要があると指摘した。