昨日日本銀行の植田和男総裁は中東情勢について「今後の情勢の展開次第では原油を発源としたエネルギー価格や国際金融市場への影響などを介して世界経済や我が国経済に大きな影響を与える可能性がある」と話した。昨日の日経平均株価は歴代5番目の下がり幅だった。都内のガソリンスタンドには駆け込みで給油に訪れる人の姿が相次いで見られた。鹿児島市のガソリンスタンドでは給油を待つ車が列を作り価格の行方を気にする声が聞かれた。都内のクリーニング店では仕入れ価格の上昇に苦悩していた。石油系溶剤、プラスチックハンガーなどクリーニング店に欠かせないものは石油関連製品ばかりで経営を取り巻く環境は一段と厳しくなっている。日本はかつてはイランから原油を輸入していたが現在はUAEが43.7%、サウジアラビアで40.0%などとなっており、中東依存度は95.1%になっている。またLNGの中東依存度は10.8%で、カタール、オマーン、UAEなどとなっている。原油価格が上昇すれば身の回りのもの全ての物価が上がる。現在は1バレル76ドルだがこれが90ドルになると家計負担は1世帯あたり年間平均2万2000円上昇するとされる。具体的には車のガソリン代、プラスチック製品、輸送費や燃料代などによって食料品の価格も上がる。アメリカの戦略国際問題研究所のシナリオによるとアメリカがイランの石油施設を攻撃したら100ドルを超える、イランがアラブ湾岸の石油施設を攻撃すれば130ドルを超えると想定される。1バレル76円の現在ガソリン1リットルは約179円だが、140ドルになるとガソリンは1リットル350円の可能性もある。現時点では原油やLNG価格の動向が物価に与える影響については他のものも含めてよく見ていくことが先決と高市総理は発言している。高市総理は今月12日には中東諸国の駐日大使らと面会予定で、19日にはホワイトハウスでトランプ大統領と会談を行う。
