テーマ「最低賃金引き上げがもたらす経済効果」について渡辺努の解説。連合が21日に発表した春闘の第2回集計結果は賃上げ率が5.4%と去年と同じ時期を上回っている。今年の春闘の注目点は賃上げが中小まで広がるかどうかというところだと思う。大企業には及ばないが中小企業の差は縮まっている。中小企業の賃金上昇のためのポイント、大事なのは最低賃金。最低賃金が引き上げられれば中小企業の賃金も自ら上がっていくという関係性がある。岸田総理は2030年代半ばまでに最低賃金の全国加重平均が1500円となることを目指すと発言しており、石破氏はさらに加速させ2020年代に前倒しすると表明。先々の最低賃金の言及については、賃上げ交渉時に労使の目線が揃うため高い賃金が実現しやすいということがいえ、企業側は労務費の目処がたつことなどから効果があると考えられる。日本の最賃というのはグローバルに非常に低く法律の精神としてはみんなが健康で文化的な生活ができるようと定義されているがとてもそのレベルにないというのが現状。どうやったら可能になるのかというところに議論を進めるべきだと思う。