オリンピック本番でもロシア選手の参加は国を代表しない中立の個人に限ることになったと渡辺会長のもとにIOCから報せが届いた。多くのトップ選手が条件を満たせず、中立の個人としてオリンピック予選を通過していたロシア選手は全競技で6人だった。プーチン大統領はIOCが課した条件は実質的なロシアの除外だと反発した。ロシアはオリンピックとは別の大規模な大会をパリ大会フレンドシップ・ゲームズを翌月に計画していた。優勝者には4万ドルの賞金が与えられ、南米や中東、アフリカなどから5千人以上が参加するとされている。IOCは政治的な意図を含んだ大会に参加しないよう各国政府に求めた。