カンボジアでは今、他の国々との関係を強化する多角化戦略を模索する動きが出ている。カンボジアのシアヌークビルでは、2010年代半ばから第2のマカオを目指す中国企業によってホテルやカジノの建設が相次いだ。今、幽霊ビルと呼ばれる建設途中や未使用のビルが増えている。コロナ禍や中国の不動産市況の悪化により建設やビルの経営が止まったと見られている。地元メディアによるとシアヌークビルだけで500棟以上あるとしている。シアヌークビルの経済特区では、第1次トランプ政権以降、米中の貿易摩擦が激しくなる中、中国の企業が相次いで進出し関税を回避する為の拠点としての役割も担っているとみられる。カンボジアの去年の貿易統計では、輸入の約5割を中国が占める一方、輸出の4割がアメリカだった。中国から輸入した原材料や部品を元に加工した製品をアメリカに輸出することを経済成長の柱としてきた。
トランプ大統領は先月、カンボジアに49%の相互関税を課すと発表。これはASEANの中で最も高く、中国製品の迂回輸出への懸念も背景にあるとみられ、経済成長の原則への懸念が高まっている。そうした中、今カンボジアが進めているのが経済成長の多角化。フン・マネット首相はEUや韓国、日本などアメリカや中国以外の国の代表や企業と面会を重ね、交渉を呼びかけている。国内の海上コンテナ輸送の7割を占める貿易の重要拠点の港は、日本が整備にあたっている。1990年後半から800億円超の円借款などで支援。港の拡張工事は今も続けられている。去年の貨物量は10年前の3倍にまで増加した。
トランプ大統領は先月、カンボジアに49%の相互関税を課すと発表。これはASEANの中で最も高く、中国製品の迂回輸出への懸念も背景にあるとみられ、経済成長の原則への懸念が高まっている。そうした中、今カンボジアが進めているのが経済成長の多角化。フン・マネット首相はEUや韓国、日本などアメリカや中国以外の国の代表や企業と面会を重ね、交渉を呼びかけている。国内の海上コンテナ輸送の7割を占める貿易の重要拠点の港は、日本が整備にあたっている。1990年後半から800億円超の円借款などで支援。港の拡張工事は今も続けられている。去年の貨物量は10年前の3倍にまで増加した。