イタリアのメローニ首相は1977年生まれで、ローマ郊外の労働者階級の町の母子家庭で育った。15歳の時に新ムッソリーニ派の極右政党の青年組織に加入し、その後は保守政党に参加して29歳の時に下院議員に初当選して政治家としてデビューした。2008年には当時のベルルスコーニ内閣で若者担当相として史上最年少閣僚に就任し、2012年に反移民などを掲げる現在の与党 イタリアの同胞を立ち上げた。首相就任後には不法移民対策に注力している一方でEUとの連帯感を示したりウクライナ支援を表明するなど現実主義的な側面も出している。またEUでは度々反欧州的な立場を取るハンガリーのオルバン首相を説得すなど、欧州での右派との橋渡し的役割も果たしている。国末憲人さんは「ウクライナ戦争を念頭にEUが結束することが自国の安全保障につながるため現実的に寄り添わざるを得ないとして現実主義的外交を行っている」など話した。