激しい戦いとなった今回の大統領選挙。選挙戦は夏ごろから異例づくめの展開だった。7月13日、トランプ前大統領に対する暗殺未遂事件が米国を揺るがした。耳から血を流しながらも拳を突き上げてみせたトランプは直後の共和党大会にも参加。力強さをアピールし、日本では“ほぼトラ”“確トラ”などと言われたほど、流れを大きく引き寄せる。この直後、トランプとのテレビ討論会で制裁をかいた現職のバイデン大統領が選挙戦からの撤退を表明。土俵際に追い込まれた民主党だったが、ここから反転攻勢。バトンを受け取ったのは米国初の女性副大統領のハリス。大きく若返った候補者のもと、民主党は息を吹き返す。勢いに乗ったハリスは支持率を伸ばし、9月には一時、全米世論調査の平均でトランプをリード。しかし、10月に入ると勢いに限りが見られ、両者の支持率はほぼ横一線となった。最後まで激しい戦いが繰り広げられた。