ことし、製造技術が県内で初めて国の無形民俗文化財に登録された大館市の伝統野菜「とんぶり」の種まき作業が、地元の小学校で行われた。「とんぶり」は、ぷちぷちとした食感が特徴の直径1ミリほどのホウキギの実の部分で、大館市で江戸時代から栽培が続くとされ、ことし3月には「大館のとんぶり製造技術」が県内では初めてとなる国の無形民俗文化財に登録された。大館市の比内地区は日本一の「とんぶり」の産地で、地区にある東館小学校では子どもたちに地元の伝統野菜への理解を深めてもらうと、11年前からとんぶりを栽培している。1年生から3年生までのあわせて16人が、手順を教わりながら学校の畑で種まきをした。子どもたちは、手のひらにとんぶりの種を載せると指の間から落とすようにまんべんなく種をまき、そのあと、乾燥しないようふるいを使って土をかぶせた。子どもたちは、来月には育った苗を本間さんの畑に移して生育を続け、ことし9月から10月にかけて収穫する予定だ