FRB(連邦準備制度理事会)・パウエル議長の発言が伝わったが、相場への影響は限定的。半導体株が相場の支えとなり、主要3指数は上昇。ホームセンター大手・ホームデポが2-4月期決算を発表し、既存店売上高が前年比↓2.8%と市場予想を下回った。ホームデポは売り上げの低迷は金利の高止まりによる住宅市場の大幅な減速と、消費者が購入を先送りする姿勢が大きく影響したと指摘。2025年1月通期見通しを従来から据え置き、株価の反応は限定的。金利がわずかにでも低下すれば、住宅市場が好転する可能性が高いとの見方を示したほか、悪天候が回復するにつれて顧客による購入が戻り始めているとしている。ホームデポの顧客層の年収が全米平均より高いとされていて、中・高所得者層の消費意欲は衰えていないとの楽観的な見方が背景にある。ユナイテッド航空も夏の旅行シーズンが始まるメモリアルデー前後、5月23日~28日の乗客者数が前年比で10%近く増加する見通しで、過去最高となるとの予想を発表。高所得者を中心に旅行需要を集めているためと考えられる。低所得者層の消費の落ち込みが指摘される中、消費者を取り巻く環境はまだら模様の状況。