三井住友信託銀行の山下慎司さんに話を聞く。山下さんのきょうのドル円予想レンジは147.70~148.70円。山下さんは「本日は新規失業保険申請件数が市場予想を下回り、労働需要のひっ迫が確認されドル高が進む場面もあったがドル円は148円をはさんで落ち着いた値動き。来週は中銀関係者の発言が制限されるブラックアウト期間にはいるため市場は様子見姿勢が強くなりやすいが、小売売上高を背景にタカ派なFOMCへの警戒が高まりやすいと考えており米金利、ドル円ともに底堅い推移を見込む」などと述べた。きょうの注目ポイントは「金融市場はボラティリティー上昇を警戒?」。山下さんは「今年は中銀のイベントだけでなくアメリカ大統領選挙など政治イベントがグローバルで多く予定されており、ボラティリティが高まりやすい。足元では株高が進みVIX指数も定位で安定しているが金属市場では金銀レシオが上昇。金が割高となりVIXとの乖離が進む。金の割高化は金属市場がボラティリティ上昇に備えているとも解釈できる。VIXとドルインデックスの関係をみるとVIX上昇時はドル高となる傾向がある。ドル高になる可能性を頭に入れておく必要がある。日米の2年債金利差とドル円を比べると連動している。年内5~6度の利下げを織り込んでいる。3月会合での利下げ織り込みや年内5~6回の利下げが肯定されるのか否定されるのかFRBからの発信と市場のリアクションに注目している」などと述べた。