中国政府は国内の航空会社に対し、米・ボーイング社からの航空機の納入を受け入れないよう指示し、アメリカからの航空機関連の設備や部品の購入もやめるよう命じたという。先週末に中国がアメリカ製品に対する125%の報復関税を課したことで、アメリカ製の部品の価格も2倍以上になることから、中国の航空会社をアメリカ製航空機の購入継続は現実的ではなくなっている。今回の措置が実施されれば、世界最大の航空機市場である中国において、ボーイング社が大きな打撃を受けることになる。今後20年間で世界の航空機需要の約20%は中国が占めるという試算があり、近年米中間の貿易摩擦や品質問題の影響で、ボーイング社は中国からの大規模な受注がない。2件のボーイング737MAXの墜落事故を受け、中国は2019年世界に先駆け737MAXの運航を停止した経緯がある。さらに去年、737MAXのコアプラグが飛行中に吹き飛んだことから、ボーイング社への信頼がさらに由来だ。