- 出演者
- 佐々木明子 相場英雄
記者としての取材経験を活かし、経済や社会のリアルを描くベストセラー作家・相場英雄が迫る。エアバスとボーイングの最新鋭機に搭載される仏サフラン社製造「LEAPエンジン」。その部品製造を託された町工場が栃木県にある。町工場を超える新たな挑戦に迫る。
オープニング映像。
相場英雄が訪れたのは栃木・足利市の精密加工メーカー「エアロッジ」。主力製品はジェットエンジンの部品の一つ、タービンブレード。エアバスやボーイングの最新鋭機のエンジン部品タービンブレードの製造を任されている。航空機は燃費向上のため軽量化を追求してきた。そんな中誕生したのが新素材チタンアルミ。軽量で熱に強いが加工の難易度は高い。チタンアルミは常温だと割れやすいためチタンアルミを削るためのオリジナル工具を自社製造している。
独自技術を駆使して作られるタービンブレード。1年間で納入するタービンブレードはジェットエンジン635基分。その技術力は仏サフラン社から部品メーカーの最高位に選出されるほど。高校を中退し不良少年として10代を過ごした森西社長は一念発起しものづくりの世界に飛び込んだ。いくつかの仕事を経験した後、町工場・菊池歯車に入社。しかし1990年代に入り製造業の海外シフトが本格化。危機感を持った森西社長が新規事業を探すうちにたどり着いたのがタービンブレードだった。サフラン社と交渉開始から2年後の2013年、確かな技術が認められ日本企業で初となる長期契約を結んだ。その勢いに乗り2015年にエアロッジを起業。去年第2工場を新設するなど順風満帆に事業を拡大する。しかし今、新たに乗り越えようと挑み始めた新たな大きな壁がある。それは素材の内製化。材料の形状に課題があり1本の材料からとれるのはたったの2枚のみ。さらにそこから1mm以下の板状に削るため材料の約9割が無駄になっている。
エアロッジは タービンブレードの製造過程で素材の約9割が無駄になる問題に直面。そこで森西社長はチタンアルミの材料の開発に動き、切削片の再利用を可能にした。さらに再利用だけではなく素材を完成品に近い形で鋳造し端材そのものをなくそうとしている。喫緊の課題は薄くすることで型に流し込む途中でチタンアルミが冷え固まってしまうこと。この問題を解決し数年以内の実用化を目指している。
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エアロッジが森西社長は今新たな事業に動き出している。素材の可能性を追求し目指すのは医療の人工骨に使用できる素材。
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ブレイクスルーの次回予告。