- 出演者
- 佐々木明子 相場英雄
オープニング映像。
神奈川県三浦半島に2年前に誕生した「日本さかな専門学校」。魚を養殖したり、餌となるプランクトンを育てたりなどしている。校舎の2階には座学の教室や調理室がある。衛生管理も大切な授業の1つ。授業の半分がこうした実践形式で行われる。さらに相模湾で実際に漁の仕方を学ぶこともある。3年制と4年制のコースには既に230人の学生が在籍している。専門学校の中村英孝さんに話を聞く。学校には実家が漁業関係の生徒はほとんどいないという。水産学校との差別化について「丸々さかな」と答えた中村さん。「入学してすぐに教科書で学ぶのではなく、とにかく体を動かす、それは大学にはない授業のやり方」などと話した。
日本さかな専門学校の若者たちで打ち破ろうとしている大きな壁が水産業の衰退。漁獲量は最盛期の4分の1、業従事者も6分の1に激減した。中村英孝さんは「昔からの漁師が子どもに好かれたくない理由は一番は所得」としながらも「漁業も各地域で人手不足なのは分かっている」などと話した。授業ではビジネスという視点で教える時間もあるという。
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さかなの専門学校では魚に関連する広い分野のビジネスで役立つ授業を取り入れている。大型水槽で相模湾を再現した疑似水族館を使って魚を飼育するという授業もある。水族館の飼育員にとって最も大切なことは”命を守る”こと。海に関連するあらゆる就職先を見据えた教育を行うのがこの学校最大の特徴。さらに海のレジャーなど様々なビジネスに興味を持つ生徒建ちが日々海の活用法を学んでいるという。
中村英孝さんに話を聞く。授業内容をどうやって決めたのか。中村さんは「広くすることで水産は大事と心から思ってくれる学生がひとりでも出てくることが理想」などと語った。また、日本政府が”海業”の推進を行っていて、日本さかな専門学校は神奈川県の水産課と連携し、海業の担い手育成事業の担当校に選ばれているという。学校がある神奈川県三浦市は民間と組み、国家戦略特区の制度を活用して高級ホテルや商業施設を建設予定。将来のために学校がアルバイトも紹介しているという。高齢化が進む現場で未来ある若者が今求められている。日本さかな専門学校では来年春、初めて卒業生を送り出す。中村さんのブレイクスルーとは「笑顔で卒業できる、それを作り続けることが挑戦」。