連日、見学や体験に訪れる多くの外国人旅行者に盆栽の指導役を務めているラファエル・クリムチェフスキさん。ラファエルさんが生まれ育ったのはポーランド。昔見た映画で盆栽に興味を持ち、独学で嗜んでいた。職人が手を加えながら長い年月をかけることで生まれる自然の芸術に憧れを抱いていた。師匠との出会いがラファエルさんの運命を変えた。盆栽作家・小林國雄さんは内閣総理大臣賞など数々の賞を受賞したこともある盆栽の第一人者。小林さんが海外で行った体験会に参加したラファエルさんはハサミさばきに衝撃を受け、弟子入りを決意し7年前に来日した。師匠の盆栽の世話も任され、約500鉢の盆栽は水やりだけで7時間を超えることもある。4年前、外国人に向けた体験教室の講師に抜擢された。ラファエルさんは師匠から盆栽で使われる代表的な木の一種、真柏を受け継いだ。数十年後に盆栽になる木の苗を小林さんと一緒に育てている。ラファエルさんは「長い時間生かし続けてよりよくしていく。自分の成長と同じように木も成長、一緒に強くなり美しくなる。盆栽は一生学び続けるもの、終わりのない物語」と話した。
			
