米国のバイデン大統領は5日、大統領選挙からの撤退圧力が強まる中、ABCテレビの単独インタビューに応じ、選挙戦を継続する考えを改めて強調した。バイデン大統領としてはこのインタビューで高齢不安を払拭できるか正念場だった。米国メディアは「大きなミスはなかったものの、懸念を完全に払拭することはできそうにない」と報じている。バイデン大統領は討論会で精彩を欠いた理由を“ひどい風邪だ”として、深刻な健康状態ではないと強調した。また認知機能テストを受けて国民に公表する考えはあるかと問われ、バイデン氏は「毎日テストを受けている」として、公表はしない考えを示した。こうした中、米国メディアは新たに上院のワーナー議員がバイデン氏に撤退を求める議員団の結成を準備していると報じた。民主党議員からの撤退圧力が強まっている背景には、大統領選と同時に連邦議会議員の選挙も行われるため、自らの選挙に不安を抱いた議員の心理がある。バイデン氏は来週にはNATO首脳会議の記者会見もあり、少しの失言も許されない厳しい局面が続く。