自民党・麻生最高顧問が自民党は”非常時に決められる”政党と今年の参院選に向けて支持を訴えた。選挙を前に高まる「消費税減税」を求める声。自民党・森山幹事長は「国際的信認を失う」と議論を牽制。しかし与党は一枚岩ではない。連立を組む公明党と3か月後には選挙を迎える自民党の参議院議員らは消費税減税に前のめり。意見が割れているのは野党も同じ。野党第1党の立憲民主党は党内から消費税減税を求める声が上がる中、野田代表は消費税減税は「ひとつの方向性」と述べながらも距離を置いている。野田代表にとって消費税への思い入れはひとしお。2012年、総理大臣として「社会保障と税の一体改革」を掲げ、消費税率を10%に段階的引き上げ。消費税が争点となった去年の党代表選挙でも減税に否定的だった。代わりに低所得者に消費税負担の一部を還付する「給付付き税額控除」制度を掲げた。同じ主張をしていた戦友・枝野最高顧問は減税圧力に負けないよう「ぶれなければ支え続けます」と伝えたと報じられている。2日後、枝野氏の言葉には熱がこもっていた。党内の消費税減税の議論を牽制した。共同通信の最新の世論調査では、所得制限を設けずに国民に現金を給付することに55.3%が反対。消費税減税を巡り与党・野党ともに意見が二分する中、自民党・森山幹事長は「赤字国債を出さない範囲」の規模で補正予算を編成する意向を表明。時期は「今国会での成立を目指すべき」としている。少数与党として野党との調整が続く石破政権に与党内をまとめるという新たな苦難が待ち受けている。