総選挙で争点に浮上している消費税の減税だが、これを受けて上昇したのが長期金利。代表的な指標である新発10年物国債の利回りは、一時2.380%と約27年ぶりの高水準まで上昇した。金利の上昇は国債が売られていることを意味する。ゴールドマン・サックス証券のシニア・エコノミストの太田知宏さんは「海外の投資家からは財政の悪化を懸念する声が寄せられている」という。現在の国債は日銀が大量に国債を買い入れることで、金利を低くおさえこんでいた時代に発行されたもので、今後、国債が満期を迎えると高い金利で借り換えることになる。財務省も利払い費の増加を織り込んでいて、長期金利は2025年度の2%から、2028年度には2.5%に上昇すると推計している。これに伴い利払い費も28年度には16.1兆円と、24年度と比べ倍増すると想定している。アメリカに拠点を置き機関投資家向けに助言を行う会社のストラテジストは、どの政党が勝っても消費税の減税を進めることは難しいと指摘する。そこで心配されるのは日本国債の格付けが維持されるかどうかだが、S&Pグローバル・レーティングのレイン・インさんは「足元の利払い負担は十分に管理できる水準にある」「仮に財政状況がわずかに悪化しても、今後1~2年以内に直接的な格下げにつながる可能性は低い」とコメントしている。
