脱炭酸社会の実現に向け有力な手段とされてきた、EVだが、このところ米国を始めヨーロッパでも需要が鈍化している。代わりに注目されているのが“水素”を活用した車。燃料電池車は走る際に二酸化炭素を排出しない上、ガソリン車に劣らない航続距離やEVの充電に比べ水素の充填にかかる時間が短いことが強み。スウェーデンのボルボ・カーは先週、2030年までに全販売車をEVにする計画を撤回。メルセデス・ベンツグループも今年2月、2030年までにすべての新車をEVにする目標を事実上撤回した。ドイツのBMWは先週、トヨタ自動車との協力を強化し2028年から燃料電池車の量産を開始すると発表した。ホンダも米国のGMと組み次世代の燃料電池システムの量産を開始し、ことし発売の燃料電池車に搭載しており共同開発により製造コストは3分の1に抑えたとしている。