消費経済アナリスト・渡辺広明さんに話を聞く。今回の統合は家電業界だけではない。小売業界全体の寡占化の流れを象徴している。人口減少の社会の中で小売業界は規模を保たないと生き残れない。コンビニは大手三社で9割以上を占め、ドラッグストアはツルハとウエルシアの経営統合が進んでいる。日本の世帯数は2030年前後にピークを迎え、減少局面に入ると見込まれている。人が減るだけではなく、家電を購入する世帯そのものが減っていくという大きな構造変化がある。ヤマダHDとエディオンが経営統合した場合、1万店規模となり業界2位を大きく引き離す。メリットは仕入れ力。家電量販店は規模が大きいほど家電メーカーとの交渉力が強まる。新商品の優先供給や独自モデル開発で優位の可能性もある。今後の展開は、価格競争からその店にしかない差別化競争へ転換するだろう。ヤマダHDは大塚家具を傘下に収め住宅、リフォーム事業の強化をしている。エディオンもリフォーム事業を拡大、ニトリとの提携を進めている。家具、住宅、リフォームまで含めたライフスタイル企業への転換だ。暮らしへの統合とも言える動きだ。今回の統合が転換点になるのではないか。
