セブン&アイホールディングス・井阪隆一社長は「今回は環境変化への対応が遅れ、業績面で大変な迷惑をかけた」と述べた。決算発表の会見を開いたセブン&アイホールディングス。井阪社長は、カナダのコンビニ大手、アリマンタシォンクシュタールから、新たに7兆円規模の買収提案を受けていることについて、「提案であれば真摯に聞いて対応しようと考えている。特別委員会に客観的に分析してもらい、一緒に議論する」と述べた。セブン&アイホールディングスは、スーパーや専門店などの事業を束ねる中間持ち株会社・ヨークホールディングスをあす設立すると発表。セブン&アイとしてはパートナーとなる企業の協力も得ながら、赤字が続くスーパー事業の立て直しを進めるとともに、経営資源を主力のコンビニ事業に集中させ、経営の効率化を進めて企業価値を高めるねらい。グループの再編に伴って、会社の名前をセブン−イレブンコーポレーションに変更する方針も明らかにした。井阪社長は「資本効率をしっかり考えて経営をすることが、提案の価値を上回って株主から評価をいただくことになる」と述べ、今回の再編計画によって、クシュタール社の提案を上回る企業価値を実現したいとしている。