セブン&アイホールディングスは、グループのトップを務める井阪隆一社長が退任し、後任として社外取締役のスティーブンヘイズデイカス氏が就任する人事を決めたと発表した。一方、新社長に就任する予定のデイカス氏は、主力のコンビニ事業を中心に、改革を急ぐ考えを示した。デイカス氏は大手スーパー、西友の最高経営責任者を務めるなど、小売り業での経営の経験が長く、会社では改革を加速させるため、初めての外国人のトップを選んだ。ことし5月に開く株主総会を経て、正式に就任することになる。また会社は併せて、北米でコンビニ事業を展開する子会社の株式を、来年の下半期までにアメリカ市場に上場させるほか、傘下のイトーヨーカ堂など、コンビニ以外の事業を束ねるヨークホールディングスを、アメリカの投資ファンド、ベインキャピタルに8147億円で売却すると発表した。その上で会社では、これらによって得た資金をもとに、2030年度までに総額2兆円に上る巨額の自社株買いを行うことにしている。