ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の代表委員が11日、ノルウェーの首相と共同で記者会見し、日本政府に対し、核兵器廃絶に向けた国際世論の先頭に立つよう求めた。ノーベル平和賞の受賞から一夜明け、日本被団協の代表委員3人は、授賞式が行われたノルウェーのストーレ首相と面会した。面会後の記者会見でストーレ首相は「核兵器のない世界をつくることが必要だ」などと述べ、核兵器廃絶に向けた取り組みを加速する決意を示した。これを受けて、代表委員の田中熙巳さんは「核兵器はなくすというところまで指導性を発揮してほしいということを政府に要請していきたい」と述べ、日本政府に対し、唯一の戦争被爆国として廃絶に向けた国際世論の先頭に立つよう求めた。また、代表委員3人は受賞を記念した展示会も視察した。さらに、日本被団協の被爆者がオスロ市内の高校を訪問して被爆体験を証言し、「この世に核兵器は必要ない。皆さん声をあげてください」と核兵器をめぐる問題への関心を呼びかけた。日本被団協の代表団は受賞に関する一連の行事などを終え、12日に帰国の途につく予定。