65歳以上の高齢者などを対象にした新型コロナワクチンの定期接種がきょうから始まった。昨年度までは無料だったが定期接種では原則費用の一部が自己負担となる。国の助成に加えて自治体によって上乗せする形で補助するところもあり自己負担額は地域によって差が出る見通しだ。都内の医療機関では新型コロナワクチンの定期接種がきょうから始まったのを受けて医師が体調などを聞き取ったあと希望者に接種していた。定期接種の対象となるのは65歳以上の高齢者と60歳から64歳までの重症化リスクの高い人。このクリニックでは今月だけですでに40件ほどの予約が入っているという。今回、定期接種になることで接種後の健康被害に対する救済制度も一部変更される。国が接種との因果関係を否定できないと認定すれば法律に基づいた救済制度で給付が受けられる。医療費の自己負担分の給付の場合、これまでは比較的軽い症状でも支給されていたが今回は入院が必要な程度の症状に対する医療費に限られる。一方でワクチンの安全性については医薬品医療機器総合機構が定期的に審査を行って評価し厚生労働省の専門家部会がその内容が妥当かどうか検証する。感染症に詳しい専門家は新型コロナウイルスは今でも警戒すべき感染症だと指摘している。接種にかかる費用はおおむね1万5000円ほどだが、国が一部を助成し自己負担額は最大でもおよそ7000円となる。自治体によってはこれに上乗せする形で補助するところもあり自己負担額は地域によって差が出る見通し。東京都内では8つの区では対象者全員が無料で受けられ、残りの区については原則として2500円。このうち北区は72歳以上の人が無料、そして新宿区など4つの区は75歳以上の人が無料。多摩地域はすべて2500円となる見通しとなっている。横浜市では3000円、そしてさいたま市、千葉市なども3000円程度となっている。水戸市では医療機関によっては異なるが5000円程度となっている。一方、定期接種の対象でない人は任意接種となりおおむね1万5000円ほどが原則全額自己負担となる。感染してしまった場合だが気になるコロナ治療薬の費用は例えば医療費の窓口負担が3割の方が5日間処方された場合、自己負担は治療薬のゾコーバがおよそ1万5500円、そしてラゲブリオの場合およそ2万6000円となる。