モバイルバッテリーなど、リチウムイオン電池を使用した商品の出火が相次いでいる。事故を防ごうという技術の開発が進んでいる。大手航空会社の訓練施設では、7月からモバイルバッテリーは手物の荷物にいれるなど、常に確認できることが原則になった。この会社は万が一に供え、独自開発の耐火性の袋を全ての便に常備している。特徴は消化機能をもった特殊なフィルム。実験では僅かな時間で火を消し止めた。この袋は客室乗務員の提案で造られたという。東京・町田のごみ処理施設では過去に3度、リチウムイオン電池が原因と見られる大きな火災があった。不適切に不燃ごみで出されるケースも多く、ごみの中から人の手で探す作業が続いている。その中で、先月新たな技術の実証実験が行われた。ごみをX線によって撮影し、AIがリチウムイオン電池を見つけると赤く示す。外見ではわかりにくい製品も検知することができる。開発したのはオフィス向けのスキャナーを主力とする会社。画像処理技術を新しい市場として廃棄物処理の分野に応用しようとしているということ。